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徒然なるままに。
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(やべェ・・・死ぬのかな、おれ)
 

体外に血液があふれ出ていく感覚にゾッとする。
しかし、どこか懐かしい感覚。
以前にもこんな風に死を覚悟したことがあった。
死ぬのは嫌だったけど、不思議と怖くはなかった。


胴体がくっついているのか離れているのか・・大量の血で着物はべっとりと重く、冷たくなっていた。
自然と涙の膜ができ、そのまま頬を伝っていく。
涙の跡を拭いたかったがその力さえ余ってはいなかった。




(エース・・・おれは会わないほうがいいのか・・・・?)



ルフィは真っ暗闇に落ちていく夢を見た。




***



夜が明けて鳥がさえずり、空がだんだんと白んできた。
コビーはルフィを探そうと必死だった。
あたりを見回してルフィの姿を探す。
夜通し逃げまどっていたコビーだが、ルフィの安否が心配でいてもたってもいられなくなったのだ。
ルフィのことだからすぐに自分の後を追ってきてくれると信じていた。
せめて別れの一言だけでも交わしたい。
もうしかしたら城に連れて行かれたのかもしれない。
兄がいるのだから好都合・・かもしれない。
しかし相手はあの悪名高いティーチだった。白ひげの中でも異端の存在として扱われてきた男である。
心配でならなかった。

探しに探しまわって、ようやく一つの手掛かりを見つけた。
少し離れた藪に大量の血が地面に染みを作っていた。
(まさか・・?)
厭な予想ばかりが頭に浮かぶ。
いくらティーチでもそんな無茶はしないだろう。
だけど、ルフィは唯の人じゃない。特別な、存在である。


「万が一・・・ルフィさんに何かがあったら・・ぼくは・・!!!」

涙腺がじわじわ緩んでくる。泣きながら走った。

「ルフィさーーーん!!!!!」


「うるさい」



背後から腕が伸びてきて口をがっしりとふさがれる。
「!??!」


コビーは痩せた指の隙間から一生懸命空気を取り入れる。
目を白黒させながら相手を見上げた。
悪人面をした男の鋭い視線とぶつかる。
陰険な目付きに目の下の隈、肌の色は浅黒くて異国風。

「・・・・あんまり騒ぐな。」
ため息交じりに応えたその男はどうみても不審者意外何者でもなかった。

 

つづく。


ロー出没^^
 

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