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徒然なるままに。
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続き。


黙ったままルフィは着物の胸元に手をやってを脱ごうとした。
シャンクスは酔いも醒める勢いで口から酒を噴いた。
「お、お前!!!おれは言っておくが男に興味は 「シャンクス」


「これ、みてくれ」

するり、と腕を寝巻から抜き取って上半身を露わにする。
「!」

シャンクスはルフィの体を凝視した。
少年の体には痛々しい大きな刀傷が二か所あった。
すでに大分時がたったと思われる肩口から数センチの傷。
もうひとつは赤黒く変色した大きな傷。
上半身をちょうど真っ二つにしたようなもので、生きていることが不思議なほどの深い傷だった。

「エースに会ってから痛くて・・・仕方ねェんだ」
見た目からは想像できない傷だらけの体にシャンクスは絶句した。



***




エースはふらりと城外を出ることにした。
城に籠っていては身が持たなかった。外の空気を思いっきり吸いこんだ。

夜の町は賊が其処ら中で騒ぎを起こす。
見回りも兼ねてエースは賑わう花街へ向かった。

ケバイ化粧に派手な衣装。芳香漂う妖しい女たちが次から次へとエースの腕を掴もうとする。
彼女たちは客の取り合いに必死である。
エースは無関心な様子でやんわりと誘いを断って行った。

するとどこからか女の悲鳴が聞こえてきた。
エースは悲鳴の聞こえるほうへ一目散に駆け付けた。
この城下はすべて白ひげの管轄地域である。
町の平穏を乱す奴らはその場で鎮圧せよ。これが掟である。

屋敷のなかに入ると男たち数人が刀を振り回して怒鳴り散らしている。
周りには血を流した女がばたばたと倒れている。
酔った勢いとは言え、遊びでは済まされない。


エースは鞘から刀をゆっくりと抜いた。
被害が大きくなる前に始末せねばならない。
男たちはエースの姿をみると唸りを上げて斬りかかってきた。
エースは不敵に笑うと目にもとまらぬ速さでかわした。

結局数分でエースは一人残らず峰打ちで退治した。


「ふう、これで終わりか」

チャキン、と鞘に刀を納める。
その場でいたものたちは皆驚いた眼を向けている。
エースの身に付けた上着の背には大きく白ひげの家紋が記されていた。
その意味を理解した者たちはおびえたようにすごすごと頭を下げた。

「・・・・邪魔したな」

騒ぎのあとのこの静けさは居た堪れない。
その場を颯爽と後にした。


続く
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