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徒然なるままに。
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ルフィとの再開から丸一日がたった。
一日中何も考えられずに仕事にも手が付かなかった。
「もう・・・兄弟じゃねえ・・か」
ルフィの言葉が頭に響く。

確かに血は繋がっていないし、一緒に住むことがなければお互いあかの他人だった。
でもどうしてかエースにはそれ以上の関係でルフィと繋がっていたかった。

ルフィはエースの宝物だ。

何が何でも守ってやりたいし、傷つけたくない。
だけど今となっては自分が一番ルフィにとってよくない存在となっている。
近寄れば近づくほど傷つけるような気がした。
ならば、もう会わないほうがいいのだろうか。

どういう経緯で誤解を招いたのか想像はつかない。
が、ルフィを追ってそのことを話すにはもう少し時間が要った。
エースはひどく落ち込んでいた。

どうしてもルフィのことを諦めることなんてできなかった。


***



そのころシャンクスの城では宴が行われていた。
といってもシャンクスの城では常のことで別段珍しくもない。

そこへ疲れた顔をしたルフィが部屋にはいってきた。
ルフィに気付いたのはシャンクスだけだった。

「お、お前遅かったな・・、なかなか帰って来ねェから心配したぞ?」
「うん・・・ごめん。」うつむいたまま返事をする。
「エースと会えたか?お前ら知り合いだったのか?」
にやり、と意味深に笑う。

話したくなさそうにしているルフィを思いやってか、
シャンクスは自分の隣に強引に座らせて酌をしてやった。
飲めよ、と目で合図する。

ルフィは銚子に少し口をつけた。
「まじィよ」
眉を八の字にしてシャンクスをみる。
「お前にゃまだ早かったか」だっはっはとおかしそうに笑う。
シャンクスはなんとなくルフィに違和感を感じた。
(・・・物事にはタイミングってのが・・・あるしな)
今はルフィと楽しく酒を飲みたかった。

夜も更けて家来もみな自室に戻り宴も終わってしまった。
虫の声が庭から聞こえてくる。ざわざわと風に揺れる木の葉の音が心地よく響く。

「いい夜だなァ」
シャンクスは一人自室にてまだ一人で飲んでいた。人一倍酒に強い男である。
「で、ルフィ なんか用か?」

いつのまにか後ろには寝巻姿のルフィが突っ立っていた。
月の光だけなのであたりはうす暗い。
気配を殺してシャンクスの部屋に入ってきたのだ。

(ただのガキじゃねェとは思っていたが・・・)

月明かりに浮かぶルフィの顔は血の気がなくてまるで人形のようだった。
氷のように体温を感じさせない。


つづく!


バイトいってくる~

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